事例

CLIF BAR & COMPANY(クリフバー)

米国のエネルギー・バー(栄養補給食品)市場でNo.1のシェアを誇るCLIF BAR(クリフ・バー)。厳選した自然素材を使用し、エネルギー補給に最適な栄養素をブレンドした、タフなアスリートには、欠かせないエナジー・バーです。この商品の開発・製造を行うのが、米国の西海岸、バークレー近郊に本社を置く、クリフ・バー&カンパニーです。
 創業からわずか4年間で、最も早く成長を遂げた個人会社のひとつとして、メディア等からも注目され、また、フォーチュン誌のベストカンパニーランキングでTOP20に選ばれるほど魅力的な会社です。さらに、従業員所有事業の成功事例という点でも、とても興味深い会社です。

創業者でもあり、冒険家でもある、ゲーリー・エリクソン自身の半生を綴った「レイジング・ザ・バー 妥協しないものづくりの成功物語」では、妥協しない物づくり、そして、成長の裏にある会社のスリルに満ちた興味深い歴史が楽しめます。
その中でも、注目したいことは、クリフ・バー&カンパニーには、最も大事にする精神、すなわち、「株主利益の最大のための最短ルートのような高速道路(”赤い道”)を原則とするのではなく、より好奇心にあふれるクリエイティブな”白い道”を大事にする精神」が浸透していることです。 また、企業が長い時間を超えて反映するために、「5つの願い」(①ブランドの維持、②ビジネスの維持、③社員の維持、④コミュニティーの維持、⑤地球の維持)に基づいた理念をベースに置き、常に満足いく状態に保っているか注意深く検証していることです。

さらに、社内に、ジム、瞑想ルーム、マッサージルーム、クライミングウォール、ペット同伴出勤、そして、オーガニック料理専門の社員食堂が完備され、働く者にとって、この上なく居心地のよい会社であること。また、地域社会に貢献するためのボランティアへ参加する時間も就業時間として一定時間保証されたり、福利厚生システムが充実しているところも魅力的です。

そして、2010年、さらなる、福利厚生システムの充実の延長線上で、20%の従業員所有事業化となりました。この度、「クリフバー&カンパニー」に訪問の機会をいただき、CFOのRich Boragno(右)、Vice President, HUMAN RESOURSEのClaudia J. Perkins(左)に従業員所有事業化について、インタビューさせていただきました。

Q&A

Q:従業員所有事業化へのきっかけは?

当社は、米国の法律で認められているESOP(ESOP(Employee Stock Ownership Plan:税制優遇措置をともなう従業員株式所有制度))という制度に基づき、従業員所有事業化を進めました。2009年に計画して、2010年導入し、現在20%従業員所有事業化となりました。最終的には、32%まで考えています。
米国の法律に沿って、会社に入社して12ヵ月間は、ESOPの権利がなく、1年たって、初めて、株が自分の口座に入ってくることなります。そして、3年間就業して初めて、退職時に株を引き出せるという仕組みを導入してます。

一般的には、従業員所有化するモチベーションは、以下の5つのから成ります。
① リタイヤメント(退職金対策)
② リテンション(人材の維持確保)
③ リクイディティー(創業者の資産形成)
④ カンパニー・バリュー(企業価値)
⑤ ステイトプラニング(相続税対策)

典型的には、③によるキャピタルゲインを動機に行うケースが多いようですが、我々は、上記の順番を重要視してます。

Q:従業員所有化して、何か変化はありましたか?

当社の福利厚生システムは、もともと充実していましたが、社員にとっても、さらなる魅力的な福利厚生の制度の一つになったことは間違いありません。
とくに、ESOPが、3年たたないと引き出す権利がないということもあり、従業員所有事業化は、従業員の定着には役立っています。私どもは、現在、400人の従業員がおりますが、導入した直後は、離職率は、1%まで下がりました。離職率は、現在も安定していて、2%~3%です。米国の平均離職率10%と比較してもよりかなり低い数字といえます。

そして、従業員への情報の開示に伴い、従業員所有事業化の4年後から、従業員一人一人のオーナーズメンタリティーが醸成されたと感じます。

正直なところ、従業員所有事業化を導入した当初は、正直、「何これ。。。」という感じでした。でも、自分の口座にお金が貯まり始めていることを知ることで、これが将来に自分の退職金になるんだというモチベーションになっていきました。そして、会社の利益、効率性に目がいくようになりました。スマート・スペンディングというプログラムが実施され(日本企業でいう提案活動のように)、ただ、コスト下げるだけでなく、会社が利益をより高くあげるためにはどうしたらよいか?アウトソーシングした方がいいのか?など、社員自ら、検討を重ね、より効率的に営業費を使うようになりました。

Q:従業員所有化の成功のポイントは?

とくに、当社のように、従業員所有50%以下の、いわゆる、マイノリティー従業員所有事業化(ESOP)のポイントは、いかに、オーナーと従業員が同じ目線で物事を見れるかという点だと思います。
オーナーと従業員がともに、同じタイムラインで、同期できることが重要なポイントです。
両者がともに、長期的視点をもっていたらうまくいきますが、どちらかが短期的視点で物事を見ていたら従業員所有事業化はうまくいきません。当社は、先ほど述べた5つの優先順位に従って従業員所有事業化を考えたことから、従業員が長期的な視点になりやすい特徴があったといえます。

会社を訪問させていただき、とにかく、社員の方々が、皆フレンドリーでワクワク、イキイキとして、その雰囲気が良いことを感じました。そして、従業員所有事業化の結果、さらに、社員のオーナーシップマインドが強化されたこと、現場の雰囲気とお話からとてもよく理解できました。

会社概要
会 社 名CLIF BAR & COMPANY
業  種健康食品の開発・製造・販売
本  社アメリカ合衆国 1451 SIXTY-SIXTH STREET, EMERYVILLE, CA 94608-1004

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